11月1日より、Retouch(リタッチ)代表となりました野口佳槻です。
これまで肥育場から14頭を前代表の林由真氏と一緒に受け入れてきましたが、それは林由真氏により実施されました"殺処分されてしまう引退馬に生きる道を"のクラウドファンディングの枠組みでもありました。しかし、今回は、令和5年11月1日現在、このRetouch(リタッチ)における総会員メンバー481名様("無料メンバー様353名""有料メンバー様128名")との出発として、第1回目のRetouch(リタッチ)としての肥育場で過ごしていた馬たちのインフォメーション(報告)となります。よろしくお願いいたします。
令和5年10月中旬、Retouch(リタッチ)の林前代表より辞任の意向が私に伝えられ、私、野口佳槻が令和5年11月1日より、Retouch(リタッチ)代表の座を預かることになりました。私が、林前代表から辞意を伝えられ、すぐに行動できるよう10月中旬ごろより、肥育場の社長さんと、数回にわたり、これからのRetouch(リタッチ)と今後の受け入れについてお電話させて頂きました。10月下旬、早速現地(肥育場)にも直接出向き、馬たちを見ながら、社長ともお話をしました。
やはり、ここ数年ずっと馬肉の需要が高まり、馬の仕入価格も高騰(競馬場等からの引き取り価格の高騰)さらには、ここ最近で1.5倍以上の"飼料の高騰""光熱費の高騰"等が追い打ちとなり、正直のところ一瞬ためらうほど、1頭あたりの肥育場からの引き取り価格も、驚くほど高くなっていました。
普段、私は、競馬場などから馬主さんや調教師さんから提供して頂く"引退馬の引き取り相場"あるいは"乗馬クラブ間での取り引き売買相場"からしか、馬の価格は考えたことがなかったので、今回、肥育場の社長の計算根拠である『馬を肉相場(1㎏あたり〇〇〇〇円×馬体重の〇〇%)』という計算式は、実にリアルな話でありました。
お肉屋さんが出荷として考える約500㎏の肉のかたまり相場と、あくまで乗馬用の馬"生体"として考える我々の相場とに、大きな差が生じてしまうのはある意味当然ではあります。
あくまで私個人の感想ですが、昨今の引退馬を肥育として引き渡す際の金額は35~50万円での範囲であると思います。一方で、競走馬を引退後に乗馬クラブや個人に譲渡する際の相場は、無償譲渡~30万円程度であると考えます。そう考えると、馬への一切の感情を抜きにして、金銭だけを比較して考えた場合、引退馬を個人や乗馬クラブなどに引き渡すより肉として肥育場に引き渡したほうが、30~50万円も高値で売却できるという実態が伺えます。(これはあくまで私個人の主観的な見解ではあります)
もしも、競馬の役目を終えた馬を乗馬としての第2の馬生へと本気で考えていただけるなら、競馬会や組織が乗馬転用を実施した馬主さんへ1頭あたり50~70万円相当の"引退馬の乗馬転用助成金"などの支給制度を設けていただけると、多くの馬主さんは、乗馬転用へと舵を切ることでしょう。
しかしそうなると、今度は"また今まで以上に馬肉相場が高騰"という事になり、結局は助成金より肥育に出したほうが高額な費用が受け取れるという事になります。また、毎年、毎年7000頭ものサラブレッドがどんどん誕生する中で、10年分で7万頭。20年分で14万頭もの乗用馬を収容できる乗馬クラブの数も、そのような馬の数を受け入れることのできるキャパシティーもありません。こうして考えると、競馬の役目を終えた引退馬を畜産としてそれ以降の役目を担ってくれる肥育場の人たちの存在が、今の競馬というエンターテイメントを担うのに大きな役割を担ってくれているのも事実だと思います。
そうしたことも十分に承知したうえでの話にはなりますが、
『この子たちがこの世に生まれてきたときは、多くの人たちに歓迎され、これまで多くの人と関わりながらたくさんの人に可愛がられ、この子たちは、そんな人々のために全力で厳しい調教に耐え走って来た』そうした競馬場での環境から一転、競走馬を引退して"引退馬となった瞬間"、馬運車に乗せられ行きついた場所は孤独な環境。そこでは1頭の馬としての評価ではなく、"肉のかたまり"としての評価と割り切って考えるには、私はあまりにもその現実を受け入れられません。「仕方ない」と割り切ればそれまでです。しかしながら、こうして支援者様とのご縁があり、一緒にそうした馬たちを救える「Retouch(リタッチ)」に賛同して頂いた皆様とのご縁、そして何よりも、奇跡に近い肥育場での彼らとの出会い。
せめて、目の前の馬たちだけかもしれませんが、やっぱり助けてあげたい・・・。そして、生きる機会をもう一度与えてあげたい。肥育場で見る彼らは、お肉の塊ではなく、馬としての"個性"を最大限にアピールしてるように思います。そんな彼らに「再び手を差しのべる(Retouch=リタッチ)」ができる…。のだと
この数日後
この子たちに、与えられた運命とは・・・
続き、令和5年11月20日午後18時に投稿いたします。
(具体的なお話になりますので、以降、有料会員メンバー様限定公開となります)
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2,サポーター会員(入会金10,000円・月会費3,600円)
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令和5年11月16日
リタッチ 代表 野口佳槻
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Retouch(リタッチ)事務局